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vol.10 立地調査の実践

現地調査の目的


飲食店の開業前に必ず一度は実際の物件を見に行くと思います。
ただし、漠然と見るだけではあまり効果はありません。

事前にしっかりと準備を整え、立地で見るべきポイントを押さえた上で現地に向かい、
調査内容をデータに残すようにします。

データ化する事で立地を見る目が養われますし、
様々な物件と比較検討できるようになります。

現地調査の準備


現地調査前に以下のものを準備しておくことをお勧めします。
・各種統計データ
・現地調査シート
・地図
・カメラ
・カウンター(数取器)
・ウォーキングメジャー

各種統計データは以前にも触れましたが役所や図書館、
インターネット等を駆使して出来る限りの情報を入手しておきます。

現地調査シートは「立地の見方」に沿ってデータを収集、記入するシートです。
作成方法は次回説明させて頂きます。

地図はできるだけ詳細なもの(住宅地図レベル)と街全体が把握できるものの2種類を用意し、
競合情報や人の流れ等を記入します。

カメラは物件の認知性や看板設置状況の確認に使用します。

カウンター(数取器)は歩行者数を計測する時に使用します。
通行量が多い通りではカウンターが無いと計測が難しい事があります。

ウォーキングメジャーは、歩きながら車輪を回転させ、長さを測る測定器です。
間口や歩道幅等の計測時に使用しますが、入手できない場合は歩測(1歩約60~70cm)や縁石・タイル一辺の長さ(10、15、30、45、60cm規格が大半です)を目安にする簡便法もあります。

次回は現地調査シートの作成方法について説明させて頂きます。

現地調査シートの作成


現地調査シートは「立地の見方」に沿ってデータを収集、記入するシートです。
調査項目は過去にこのメルマガ内で紹介していますので参考にして頂ければと思います。

作成にあたっては、エクセル等の表計算ソフトを活用するのも良いですし、
ノートに罫線を引いて作成してもかまいません。
1店舗(あるいは複数店舗)の調査データが1枚のシートに記述できるよう作成すると
比較・検討が容易になります。

漠然と物件を見るだけでは立地の優劣は分かりにくいのですが、
データ化することでより客観的な判断を下す事が可能になります。

評価基準の作成


収集するデータは多岐にわたるため、データを扱う際には「尺度」に注意します。
データの尺度は以下の4水準に分類されます。

・質的データ(定性的なデータ)
①名義尺度・・・データをカテゴリーに分類できるもの
②順序尺度・・・データの順序(等間隔ではない)に意味があるもの

・量的データ(定量的なデータ)
③間隔尺度・・・データを等間隔の数値で表せるもの
④比率尺度・・・データの間隔・比率に意味があり、0(ゼロ)があるもの

この4つの尺度は④→③→②→①の順で情報量が多く、
④の比率尺度が最も情報量が多い(価値が高い)データと言えます。

例えば、人口や歩行者の通行量であれば比率尺度が使えますが、
物件の認知性や階数は比率尺度では扱えません。
考え方としては、④の比率尺度で扱えないものは③の間隔尺度という様に、
情報量が多く取れる尺度から順に採用します。

作成した調査シートを活用し、時間がある時に同業態の店舗や競合店のデータを
取るようにしておくと自店の出店の際、大いに参考になります。


次回はデータの分析方法について説明させて頂きます。