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vol.3 商圏の調査

商圏調査の目的


お店を出す際には、まず出店候補地の「商圏」を見ます。
「商圏」とは簡単に言うとお客の来店範囲の事です。

商圏範囲は立地や業種業態により異なるため、一概には言えませんが、
首都圏の駅前立地で飲食店の出店を考える際は、
お店を中心とした半径500mの円を目安にすると良いと思います。

当然ですが、商圏内にターゲットとする人が多い程高い売上が期待できるため、
まずは出店候補地にどれくらいの顧客がいるかを把握する必要があります。

商圏データ入手方法


出店の際は以下のデータを参考にします。
・国勢調査・・・・・・・・人口、世帯数等
・商業統計・・・・・・・・小売業販売額、商店数等
・事業所統計・・・・・・従業者数、事業所数等
・駅乗降客数・・・・・・駅の乗降客数

これらのデータは役所や図書館等で入手できる場合があります。
ただし、統計データは町丁目(例:○○区○○町○○丁目)レベルで入手できなかったり、
入手できても、地図にデータを落とし込んだ時に目測でデータを案分する
必要があったりと、正確なデータを入手する事は困難で、
手間がかかるという欠点があります。

もう1つの方法はGIS(Geographic Information System)ソフトを使う方法です。

GISとは、地図データと各種統計データが連動するシステムで、
日本全国どの地点でも任意の商圏範囲で統計データを入手する事が可能になります。

データの種類も豊富で、非常に便利なのですが、ソフトが非常に高額であるという欠点があります。

商圏データの見方


お店を出す際には、商圏範囲に「ターゲットとする顧客がどれ位いるか?」
という事が重要になります。

顧客のボリュームを把握するための代表的な指標として、
・居住者を対象にする場合は「人口総数」
・会社員を対象にする場合は「第2次・第3次産業従業者数」
・買物に来る人を対象にする場合は「小売業年間販売額」
・学生を対象にする場合は「生徒学生数」
・駅の影響が大きい立地であれば「駅乗降客数」
といったデータが挙げられます。

もちろん、20代の1人暮らし男性がメインターゲットであれば「人口総数」に加え、
「1人世帯数」や「20代男性人口」も合わせて考慮する等、お店のコンセプトに沿ってさらに細かく見ていく必要があります。

商圏データの活用


商圏データを入手するだけでは、その商圏が良いか悪いか判断できません。
複数エリアの商圏データを入手し、「比較」する事が必要になります。

今、仮に、A駅・B駅のいずれかで飲食店の出店を考えているとします。
商圏人口と競合店を調べてみると、以下の通りでした。
A駅・・・・商圏人口20,000人(競合店無し)
B駅・・・・商圏人口10,000人(競合店有り) 

出店候補物件の立地や賃料条件が同程度の場合、A・Bどちらの駅で出店すべきでしょうか?
このデータのみで実際の出店を決定するのは危険ですが、この例だけで判断すると、どうやら
A駅の方に出店余地がありそうです。

このように「比較」する事で商圏の良否を判断する一つの基準を得る事ができます。

次回は「競合」について説明させて頂きます。