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vol.6 動線の調査

動線調査の目的


「動線」とは人の動きの流れの事です。

一般的には建物の中で人が自然に動く経路を表す時に使われます。

スーパー等の小売業界では動線を分析し、
販売効率が最も高くなるよう商品を配置している事は有名な話です。

立地を見る上での「動線」は、人が集まる集客施設間を結ぶ線の事を指します。

集客施設で代表的なものには駅と商業施設(百貨店等)があり、飲食店を出店する際には集客 施設間を結ぶ動線上に位置した方が有利といえます。

例えば、同じ駅前立地であっても駅から商業施設に向かう通りにあるか、
そうでないかにより売 上に大きく差が出る事があります。

そのような事態を避けるためにも動線調査が必要となります。

集客施設の調査法


集客施設は動線調査の基本となるため、まずその規模を調べます。

・駅の規模
駅の規模は乗車数(あるいは乗降客数)で把握します。鉄道会社のHPや書籍(都市交通年報等)を参考にします。

・商業施設の規模
商業施設の規模は売上高や売場面積で把握します。
商業施設はその種類によって集まる客層に違いがあるため、
まず以下のように分類します。
①百貨店(高島屋、三越、伊勢丹等)
②GMS(ゼネラルマーチャンダイジングストアの略 イトーヨーカドー、ダイエー等)
③駅ビル・専門百貨店(パルコ、ビブレ、LIVIN等)
④DS(ディスカウントストアの略 ドン・キホーテ、Mr.MAX等)
⑤SM(スーパーマーケットの略 西友、ライフ、マルエツ等)

次に商業施設の売上高・売場面積ですが、
「小売・卸売企業年鑑」「百貨店調査年鑑」「スーパーマーケット年鑑」等で調べる事ができます。

現地での動線調査方法と評価基準については次回説明させて頂きます。

動線評価基準


動線調査では集客施設の規模に加え、施設の位置関係や物件が動線から
見える位置にあるかという点も見るべきポイントになります。

集客施設に出入り口が複数ある場合、地図上では動線が形成されているように見えても、
実際は裏通りに面している事があるので必ず現地で確認します。

また、動線を外していても動線上の歩行者から物件が視界に入る位置にあれば
集客施設の恩恵を受けることができるため動線上からの見え方も確認します。

動線評価方法


動線の強さは以下の3つの要素をそれぞれ得点化し、合計点で評価します。
①集客施設の規模
②集客施設からの距離
③動線からの見え方

集客施設の規模は売上や売場面積等で比較し、規模が大きい程高い得点を付けます。

集客施設からの距離は実際に計測し、集客施設から近い程高い得点を付けます。

動線からの見え方は「動線上にある」、「動線上から見える」、「動線から見えない」
という3段階で評価します。

得点が高い程良いのですが、動線上に無いから出店に向いていないという訳ではありません。

例えば、カフェやファーストフード店のように来店の目的性があまり高くない業態では
動線評価を重視すべきですし、逆に目的性が高い業態では動線を外していても
あまり大きな影響はありません。

一例を挙げると、某大手ハンバーガーチェーン店は動線を重視する傾向があり、
一見、駅前だからという理由で出店しているように見えますが、地図上でよく見ると、
なるべく後背地に集客施設がある通りを狙って出店している事がわかります。

動線を重視するかどうかは出店予定の店舗とコンセプトが似ているチェーン店の
出店傾向を
みて判断する事をお勧めします。