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交通容量調査


1.交通容量調査の概要
「交通容量調査」とは、ある特定の道路で交通を処理できる最大の能力を調査することをいいます。 具体的には、「指定された道路で1時間に最大で何台の車を通すことができるのか」を調査します。

例えば、似たような道路があったとしても、道路環境、信号の有無や停止時間、横断歩道の有無などによって、交通容量は大きく異なります。

道路の車両通行台数が交通容量を大きく上回っていた場合、その道路では常に渋滞が発生することになります。 このような現象が周辺道路にも派生し、交通状況が悪化していくことになります。

必要に応じて改善をする目的から、まずは現況を知るために交通容量調査が行われます。
2.交通容量の種類と定義
交通容量には以下3つの種類が定義されています。

【基本交通容量】
基本交通容量とは、道路の部分ごとにある道路条件や交通条件が基本的な条件を満たしている場合に、通過可能な乗用車の最大数のことを言います。

道路によって交通条件は異なるため、それらの特性を記録した上で、調査を実施します。

【可能交通容量】
可能交通容量とは、実際の道路の各条件のもとで通行可能な乗用車の最大数のことを言います。

特定の道路の交通容量を把握するためには、道路条件のみならず、その他車両の交通要因も考慮しなければいけません。

【設計交通容量】
設計交通容量とは、道路を計画したり設計したりする際に、その道路が提供すべきサービスの質に応じて規定される交通量を言います。

たとえば、国道のような大きい道路を新たに計画・設計する場合、その種類や性格、重要性からさまざまなサービスを提供します。 その際に、規定される交通量が「設計交通容量」です。
3.交通容量に影響を与える要因
交通容量の影響要因には以下のものがあります。

【道路要因】
道路そのものにある要因を「道路要因」と言い、以下が該当します。

道路の車線数、道路の車線幅員、出入制限の有無、側方余裕幅、路面状態 線形、勾配、トンネル、付加車線、上り坂車線、折り込み車線など

類似した道路であっても上記の要因によって、交通容量に影響を与える可能性があります。 そのため、各要因も考慮した上で交通容量調査を行う必要があります。

【交通要因】
交通要因とは、類似した道路であっても通過する車両等によって、交通容量へ影響を与える要因のことを指します。 具体的には、以下のものが交通容量へ影響を与えると考えられています。

大型車、動力付き二輪車(原動機付自転車)、自転車、車線分布、交通量変動特性、 右左折車・対向車、横断歩行者、交通制御・交通規制、車両性能、運転者の技量、 運転者の安全感覚・速度意識など

類似した道路であっても、直進する車両が多い道路と、右左折車が多い道路を比較した場合、前者のほうが交通容量は増えます。 なぜなら、右左折車が少ない分、車両速度がある程度保たれるためです。

そのため、上記のようなさまざまな要因を考慮した上で、交通容量調査を行う必要があります。

【その他の要因】
その他の要因として、気象状況や外的要因も影響します。

たとえば、まったく同じ道路であっても晴れて見通しの良い日に調査を行うのと、雨で視界が悪い日に調査を行う場合とでは、交通容量に差が発生します。 なぜなら、視界が悪い場合は、速度を抑えて安全に運転する人が大半であるためです。

このように、その日の気象状況や、その他外的要因によって影響を与える可能性があるものは、考慮しなければなりません。
4.交通容量調査を行う目的
交通容量調査を行う目的は以下の通りです。

【道路状況の把握】
現に混雑や渋滞が発生している道路を調査し、その原因を分析します。

【条件と渋滞の関係性】
さまざまな道路状況が渋滞に与える影響を調査します。

【信号機の設置を検討】
道路の混雑状況などを調査し、改良・改善の必要性や信号機の設置有無を検討します。

【改善後の状況把握】
交通容量調査を行い、必要な改善を行ったあとの状況(効果)を調査します。

【今後のための資料とする】
将来的に類似した道路の交通施設や、交通管理対策を検討するための総合的な資料として利用します。

【今後の改善を図る】
調査結果を踏まえ、今後道路状況を改善するべきか否か、改善する場合はどのようにするべきかを検討します。

交通容量調査を行うことで、特定の道路の混雑状況や渋滞状況、最大容量を把握できます。 収集したデータは、道路通行の円滑化を検討・改善するために利用されます。

また、類似した道路に対しては、行った調査結果を反映させ、必要に応じた道路状況の改善をしていく事が目的です。